高校野球。
去年の夏、たまたまついていたテレビで、祖母と一緒に日大三島の逆転劇を見た。
それまでは、野球って全く興味はなかったんだけど、その瞬間、わたしは高校野球の信者になってしまった。
高校野球には、球児の数だけの、ドラマがある。
甲子園には、数えきれないほどの、夢がある。
プロ野球と高校野球の違いは、泥臭さと涙が、わたしたちにリアルに伝わってくるところだと思う。
そして、高校3年間という「期限付き」。
その全ての思いが、次の世代に、そのまた次の世代に、受け継がれて行く。
高校野球は、去年のあの瞬間から、わたしにとって、夏の夢の1ページになった。
そして、ついに開幕した、100回目の夏。
静岡大会。
わたしが、全てを懸けて応援していた強豪校、静岡高校は、なんと2試合目で敗退。
そのときはね、アホらしいと我ながら思うけど、わたしの今年の夏終わったと思った。
だけどまだ、静岡の球児のドラマは終わっちゃいない。夢はまだあふれるほどに草薙球場にある。
やっぱり応援したい。
そして迎えた、市高vs島商。
圧巻の試合だった。
延長14回。島商のピッチャー・小林は、200球以上を、見事に完投した。
ノーアウト満塁のピンチも乗り切った。
これは惚れてまうわ。
9-10の激戦。
そして、今日。
静岡の夏を制する1校が決まった。
こんなに興奮したのは久しぶりだったな…。
常葉大菊川と、わずか1点差で負けてしまった島商。
キャプテンの奈良間くんは、9回表2アウトから、同点に追いつく1打を決めた。
泣けた。
小林くんも、投げきった。
もっと泣けた。
なんであんなに粘れるの?
2アウトだよ?
フルカウントだよ?
漢人友也だよ?
いつのまにか、島商をこんなに応援していたみたい。頑張れ頑張れって、ただひたすらに祈っていた。
静岡の100回目の夏を制したのは、常葉大菊川高校。
キャプテンの奈良間主将(島商の奈良間とは、はとこだそうで)のジャガーポーズにも胸を打たれる。
俊足すぎるし。
甲子園、行くからね。
みんなを応援しに、行くからね。
今日、試合前に、不意打ちで漢人友也とすれ違っちゃったこととか。
もしかするとそこに常葉大菊川の奈良間主将もいたかも…とか。
でも、できれば小林くんに会いたかったな…とか。
全部全部、最高の夏の思い出になったよ。
一般市民のわたしにまで、こんなに熱い夏を感じさせてくれる高校野球はやっぱりほんとうに最高だ。
まだ、夏は始まったばかり。
次の舞台は、甲子園。
会いたい人がたくさんいるんだ。
がんばれ 高校球児たち!!